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【30坪で80万〜150万】外壁塗装の費用相場と見積書の見方

外壁塗装の費用相場は30坪で80万円から150万円であることと塗料グレード別の総額を示すアイキャッチ画像 業者選び・費用
この記事で分かること
  • 30坪の総額の目安
  • 費用の内訳と足場代の割合
  • 塗料グレードごとの年あたり費用
  • 見積書で確認すべき項目
  • 安すぎる業者に潜む手抜き

外壁塗装の見積書を受け取って、その金額が高いのか安いのか分からず戸惑っていませんか。

百万円を超える工事なのに、比べる基準がありません。かといって何社も呼ぶのは気が重い。結局「この業者でいいのだろうか」という不安を抱えたまま契約してしまう方が、本当に多いのです。

結論からお伝えします。30坪の戸建てなら、総額80万円から150万円が相場です。この幅は塗料のグレードによるもので、それ以外の理由で大きく外れる見積書は疑ってかまいません。

🏠
相談者
120万円と言われました。これは高いのでしょうか。
👷
筆者
総額では判断できません。見るべきは内訳です。塗料名と数量が書いてあるか確認してみましょう。

この記事では、建築施工管理として30年間現場を見てきた経験から、金額の中身とその読み解き方をお伝えします。総額だけを見比べても、適正かどうかは判断できません。

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30坪の費用相場

外壁塗装30坪の費用相場を解説するセクション見出し画像

まず全体像をつかみましょう。延床30坪の一般的な2階建てで、外壁の塗装面積はおよそ120平方メートルになります。

この面積を基準に、足場を組み、洗浄し、下地を整え、三度塗りをする。この一連の作業にかかる費用が総額です。金額の幅が生まれる最大の理由は塗料のグレードなので、まずはそこから見ていきます。

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総額の目安

工事の範囲費用の目安
外壁のみ80万〜150万円
屋根のみ40万〜70万円
外壁と屋根を同時100万〜180万円
※延床30坪・2階建て・足場代を含む総額の目安です

注目していただきたいのは3段目です。外壁と屋根を別々に行うと合計120万〜220万円になりますが、同時に行えば100万〜180万円で収まります。理由は足場代を1回分で済ませられるからです。

塗料グレード別の価格

塗料は耐用年数によって価格が変わります。長持ちするものほど高価になる仕組みです。

塗料の種類単価(1平方メートル)耐用年数30坪の総額
ウレタン1,700〜2,200円7〜10年70万〜90万円
シリコン2,300〜3,000円10〜15年80万〜110万円
ラジカル2,500〜3,500円12〜15年90万〜120万円
フッ素3,500〜4,800円15〜20年110万〜150万円
無機4,500〜5,500円20〜25年130万〜170万円
※単価は下塗り・中塗り・上塗りの三度塗りを含む目安です

ここで多くの方が「安いほうがいい」と考えます。ところが総額だけで選ぶと、長い目では損をすることがあるのです。その理由を次で説明します。

1年あたりで考える

塗装は数年に一度、繰り返し必要になる工事です。ですから比べるべきは総額ではなく、1年あたりいくらかかるかになります。

塗料の種類総額の中央値耐用年数1年あたり
ウレタン80万円8年約10.0万円
シリコン95万円12年約7.9万円
ラジカル105万円14年約7.5万円
フッ素130万円18年約7.2万円
無機150万円22年約6.8万円
※中央値で計算した概算です。実際は建物の状態や立地で前後します
外壁塗装の塗料グレード別に1年あたりの費用を比較した図解。ウレタン約10万円に対し無機は約6.8万円

表を見ると、高い塗料ほど1年あたりの負担は軽くなることが分かります。しかも塗り替えの回数が減れば、そのたびにかかる足場代も節約できます。

ただし、これは建物を長く使う前提の話です。10年後に建て替えや売却を考えているなら、高いグレードを選ぶ意味は薄くなります。あと何年住むかで判断してください。

見積もりの内訳

外壁塗装の見積もりの内訳を解説するセクション見出し画像

ここからが本題です。総額の妥当性は、内訳を見なければ判断できません。

「外壁塗装工事一式 120万円」という見積書では、何にいくらかかっているのか分かりません。良い業者は必ず内訳を出します。まずは、その内訳がどういう構成になっているかを知っておきましょう。

足場代の割合

意外に思われるかもしれませんが、費用の2割前後は足場代です。

項目金額の目安総額に占める割合
足場・飛散防止シート15万〜25万円約20%
高圧洗浄2万〜4万円約3%
下地補修・養生5万〜15万円約10%
塗料代15万〜25万円約20%
人件費(三度塗り)30万〜45万円約35%
付帯部の塗装5万〜15万円約10%
※総額100万円前後の場合の内訳イメージです
外壁塗装100万円の内訳を示した図解。人件費が約35パーセント、足場代が約20パーセント、塗料代が約20パーセント

足場代が総額の2割を占めるという事実は、大きな意味を持ちます。屋根の補修や雨樋の交換も、足場を組むタイミングでまとめて行うほうが得ということです。数年後に別工事で足場を組めば、また20万円が必要になります。

付帯部という盲点

付帯部とは、外壁以外の細かい部分のことです。

  • 軒天(屋根の裏側)
  • 破風板と鼻隠し
  • 雨樋
  • 雨戸とシャッターボックス
  • 水切りと換気フード

これらが見積書に入っていないと、工事が始まってから追加費用を請求されることがあります。安く見せるために意図的に外している業者もいるので、必ず確認してください。

諸経費の中身

諸経費という項目は、現場管理費や運搬費、廃材処分費などをまとめたものです。総額の5〜10%程度が一般的になります。

この項目自体は必要なものです。問題なのは、諸経費が総額の20%を超えているようなケースでしょう。その場合は何が含まれているのか説明を求めてください。明確に答えられない業者は避けたほうが無難です。

見積書の見方

外壁塗装の見積書の見方を解説するセクション見出し画像

内訳の構成が分かったところで、実際の見積書をどう読むかを説明します。

専門知識は必要ありません。見るべきポイントは3つだけです。これを確認するだけで、大半の悪質な見積書は見抜けます。玄関で受け取ったその場で、ざっと目を通してみてください。

数量と単価の記載

最初に見るのは、塗る面積が数字で書かれているかです。

良い見積書の書き方

◯ 良い例 … 外壁塗装 120㎡ × 2,600円 = 312,000円

× 悪い例 … 外壁塗装工事 一式 500,000円

面積と単価が書かれていれば、他社と比べられます。一式としか書かない業者は、比較されたくないから書かないのです。

塗料の製品名

次に確認するのは、塗料のメーカー名と製品名です。

「シリコン塗料」とだけ書かれていては不十分です。同じシリコンでも、価格には倍近い開きがあります。製品名が書いてあれば、メーカーのサイトで定価や耐用年数を確認できます。ここまで書ける業者は、仕事に自信がある証拠です。

三度塗りの明記

外壁塗装は、下塗り・中塗り・上塗りの3回塗るのが基本です。

見積書にこの3工程が分けて書かれているか確認してください。まとめて1行になっている場合、実際には2回で終わらせても分からないという問題があります。塗り重ねの回数は、塗膜の寿命に直結する部分です。

安すぎる見積もりの罠

安すぎる外壁塗装の見積もりに潜む罠を解説するセクション見出し画像

3社から見積もりを取ると、1社だけ極端に安いことがあります。ここで飛びつくと後悔します。

塗装工事の原価は、材料費と人件費でほぼ決まっています。相場を大きく下回るということは、そのどちらかを削っているということです。どこが削られるのかを知っておいてください。

塗料の薄め過ぎ

塗料にはメーカーが定めた希釈率があります。水やシンナーで薄める割合のことです。

規定より多く薄めれば、少ない塗料で広い面積を塗れます。仕上がりは一見きれいですが、塗膜が薄くなり、耐用年数は半分以下になります。完成直後には見分けがつかないため、最も発覚しにくい手抜きです。

下地処理の省略

塗装の品質を決めるのは、実は塗る前の作業です。

高圧洗浄で汚れを落とし、ひび割れを補修し、古い塗膜を落とす。この下地処理を省くと、数年で塗膜が剥がれてきます。見積書に高圧洗浄と下地補修の項目があるか、必ず確認してください。

大幅値引きの正体

「今日契約すれば半額にします」という営業を受けたことはありませんか。

半額にできるということは、元の金額が倍に設定されていただけの話です。値引き後の金額が相場どおりなら、それは値引きではありません。その場で決めさせようとする時点で、まともな業者ではないと考えてください。

費用を抑えるコツ

外壁塗装の費用を抑えるコツを解説するセクション見出し画像

最後に、品質を落とさずに費用を下げる方法をお伝えします。

手抜きをさせて安くするのは節約ではありません。同じ工事内容で、支払う金額だけを下げる。そのために有効な方法が3つあります。どれも今日から実行できるものばかりです。

相見積もりの取り方

最も効果が大きいのが相見積もりです。必ず3社以上から取ってください。

  1. 3社に同じ条件で依頼する
  2. 塗料のグレードを揃えて比較する
  3. 他社にも依頼していると正直に伝える
  4. 金額だけでなく内訳の丁寧さで選ぶ

2番目が重要です。シリコンとフッ素の見積書を並べても、比較にはなりません。同じグレードで揃えて初めて、価格差の意味が分かります。

依頼する時期

塗装業界には繁忙期と閑散期があります。

春と秋は気候が良く、依頼が集中します。逆に真夏や真冬、梅雨時は仕事が減るため、値引き交渉に応じてもらいやすくなります。急ぎでなければ、閑散期を狙うのもひとつの手です。

補助金の確認

お住まいの自治体に、住宅リフォームの助成制度がある場合があります。

金額は10万円から30万円程度が一般的で、遮熱塗料を使う省エネ改修が対象になることもあります。「お住まいの市区町村名+外壁塗装+補助金」で検索してみてください。予算に限りがあるため、年度の早い時期のほうが通りやすくなります。

なお、経年劣化による塗り替えに火災保険は使えません。自然災害で壊れた場合のみが対象になります。

よくある質問

外壁塗装の費用に関するよくある質問のセクション見出し画像

外壁塗装の費用について、よく寄せられる質問をまとめました。

工事期間はどれくらいか

30坪の戸建てで、10日から2週間が目安です。

雨の日は作業できないため、梅雨時は工期が延びます。極端に短い工期を提示する業者は、乾燥時間を守っていない可能性があるので注意してください。

住みながら工事できるか

できます。引っ越しの必要はありません。

ただし工事中は窓が養生シートで覆われるため、換気がしにくくなります。洗濯物も外に干せません。エアコンは使えるので、生活そのものに大きな支障は出ないでしょう。

支払いのタイミングは

着工前に半分、完了後に残り半分という分割が一般的です。

全額前払いを求める業者には注意してください。工事の途中で連絡が取れなくなるトラブルが実際に起きています。契約書に支払い条件が明記されているか確認しましょう。

近所への挨拶は必要か

業者が行うのが一般的です。足場の組み立てや高圧洗浄で音が出るためです。

とはいえ、ご自身でも一言伝えておくと安心です。挨拶をしない業者は、近隣トラブルへの意識が低いと考えてよいでしょう。

保証は付くのか

多くの業者が5年から10年の自社保証を付けています。

確認すべきは、保証書が書面で発行されるかと、何が保証の対象かという点です。口約束では意味がありません。また、業者が廃業すれば保証も消えるため、長く営業している会社を選ぶことも大切になります。

訪問販売は避けるべきか

すべてが悪質とは言いませんが、慎重になるべきです。

訪問販売は営業経費がかかるぶん、同じ工事でも割高になりやすい傾向があります。契約してしまった場合でも、8日以内であればクーリングオフが可能です。

まとめ

外壁塗装の費用相場についてのまとめセクション見出し画像

外壁塗装の費用は、内訳を知っていれば適正かどうか判断できます。総額の大小に振り回される必要はありません。

この記事の振り返り
  • 30坪の相場は80万〜150万円
  • 比べるべきは1年あたりの費用
  • 足場代は総額の約2割
  • 一式表記の見積書は避ける
  • 安すぎる原因は薄め過ぎか下地の省略
  • 同じグレードで3社を比較する

今日できることは1つです。手元の見積書に、面積の数字と塗料の製品名が書かれているか確認すること。書かれていなければ、その業者に説明を求めてください。答え方で相手の姿勢が分かります。

私が30年の現場で見てきた中で、損をする方には共通点がありました。それは総額だけを見て、内訳を見なかったことです。100万円の工事で2割の差がつけば20万円。内訳を10分読むだけで、それだけの価値があります。

このブログでは、住まいのメンテナンスを業者側の視点からお伝えしています。ご自宅を守る判断が、少しでも楽になれば幸いです。

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